蠱惑
《2019/染 /絹、酸性染料、型染め》

「キテミテ中之島2020」出品作品のコンセプト

美しさと怖さは隣り合わせ。神秘的なものや、幻想的な景色を目にした時、人が「美しい」と感じる感覚の中には「恐れ」が潜んでいる。それは解明されていない、未知なるものや自然が生み出した現象、人間の力の及ばない得体の知れないものに対する驚異と恐怖。恐ろしいけれど美しい、そんな魅力に惑わされ心を惹きつけられるような世界を表現したいと思い制作しました。

 

駅から始まるアートイベント「キテミテ中之島2020」への想い

今回の作品は、美しさと恐怖という二つの要素をテーマとしています。私が一番表現したかったのは、〝惹きつけるような妖しい魅力〟目にした人が自分なりに何かを感じとり、〝影響〟につながればと考えています。人によってアートは、表現の仕方も解釈もそれぞれです。だからこそ世の中にはたくさんのデザインで溢れ、様々な作家さんが存在しているのだと思っています。公共施設において、誰が目にしても意味が伝わるように標識やマークのデザインが生み出されるのも、人によっての捉え方をあらゆる角度から想像すること、そしてアイディアを共有し理解する必要があると思うと、社会にとってアートというのは必要不可欠だと感じました。

 

「キテミテ中之島2020」延期から開催に向け考えたこと

キテミテ中之島2020への参加は、私にとって新しい一歩となりました。今年は新型コロナウイルスにより、外出自粛の為街から人が減り、様々な影響を受け今もまだ不安が続く日々です。いつも人が溢れていた街から静けさを感じた時、今までの光景をどこか当たり前に思っていた自分に気がつきました
人との距離が生まれても心は通じ会える、作品を通して何かを感じ取って貰えたらと願っています。

 

Profile

1997 兵庫県生まれ
2020 京都精華大学 芸術学部 素材表現学科 テキスタイルコース 卒業
現在 兵庫県在住

【個展】

 

【グループ展】

2018 KYOTO駅ナカアートプロジェクト(京都国際会館駅、京都)

【公募展・受賞】

 

《photo image: 食虫植物/2018》