道 雨上がり
《2019-2020、2019/染織 /綿糸、化学染料》

 「キテミテ中之島2020」出品作品のコンセプト

織りや染めと聞いて私の中では、華やかで豪華なイメージがありました。私自身はどちらかと言えば、それに相対する性格であり、どうにかしてそれを表現できないか、男性らしいクールなイメージを演出できないかという思いを元に制作しました。計405000もの交錯点でその手作業によるクールさを表現しつつも、どこか作品の風景から一人一人が違った背景(ストーリー)を想像し、楽しんでもらえる様、制作しました。

 

 駅から始まるアートイベント「キテミテ中之島2020」への想い

本年、初めてこの「キテ・ミテ中之島」に参加させて頂くことになりました。未だ未熟な不束者で、発展途上の身ではありますが、その発展途上が故の表現を試み、作品を制作しました。日々、何気なく見ている風景も少し意識を向けるだけで、何かの発見があるように、作品を飾り「アートというフィクション」を通すことで、駅という日常に、いつもとはまた違った気付きや新鮮さのようなモノを感じてもらえると嬉しいです。そして、この「キテ・ミテ中之島」は普段の生活の中に溶け込んでいることでその役目を最大限に果たすのだと考えています。私はその日常の中のちょっとした変化を彩れるような作品を、アートを作っていけたらと思います。

 

「キテミテ中之島2020」延期から開催に向け考えたこと

私は今回のコロナウイルスによる自粛期間で人との関わりの大切さについて考えることがありました。Withコロナに伴い、オンラインを活用した授業や仕事が行われるようになりましたが、直接人と会い、話す機会が少なくなったことで私自身何とも言えない不安や心細さを感じることがありました。アートを通して、人の存在を直に感じることができると考え、今回のキテミテ中之島2020コロナ渦の不安を和らげられたらと思います。

 

 Profile

1999 大阪府生まれ
現在 近畿大学文芸学部芸術学科造形芸術専攻染織コース4年在籍 大阪府在住

【グループ展】

2020 第28回近畿大学文芸学部芸術学科造形芸術専攻展(東大阪市民美術センター/東大阪)

《photo image: 雨上がり/2019》